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2015年04月20日

  • [九州・沖縄]

中国人留学生たちと訪ねた熊本県熊本市「開懐世利六菓匠」

201538日(日)、サントリー文化財団が研究助成を行なっている中国人留学生たちと「開懐世利六菓匠」を訪問しました。


◆サントリー地域文化賞受賞者プロフィール&動画

http://www.suntory.co.jp/sfnd/prize_cca/detail/2014c5.html



この旅は、中国人留学生たちとサントリー地域文化賞受賞者を訪問し、日本についての理解を深めるためのもので、今年は3月8~9日に熊本県へ行ってきました。


熊本市南区川尻は古くから米の集積地として栄えた水運に恵まれた町です。
真っ青な空の下、この日も緑川・有明海へと繋がる加瀬川の水面がキラキラと輝いていました。


新幹線と在来線が平行して走っています。風が気持ち良い!


まずは!腹が減っては戦はできぬ!
ということで、こんな素敵な景色を眺められる川尻の老舗鰻店「若松屋」で鰻をいただきました。



当日は現役、OB合わせて8名が駆けつけてくれました。


ふっくらした鰻を頬張り、一気に幸せムード。
お腹もいっぱいになったところで、いざ出発です。
一日目は2014年度にサントリー地域文化賞を受賞された和菓子職人グループ「開懐世利六菓匠」を訪問しました。
この日は六菓匠の地元、川尻で一ヶ月にわたり行なわれているイベント「川尻月間」の最終日。
一年で最も川尻が賑わう酒蔵まつりの日です。
川尻の老舗酒蔵「瑞鷹」で新酒が振舞われ、大賑わいです。
そんなお祭りに六菓匠も参加しているという情報を得て、早速伺いました。

立派な門をくぐると・・・






!!!!!








どこを見ても、人、人、人!
物凄い人口密度です。
後で伺ったところ、約8000人の方が訪れたとか。皆さんお酒を片手に笑顔。楽しそうです。


我々ももちろん、いただきました。

無料とは思えない気前のよさ。なみなみと注がれたお酒に、みんな「美味しい!」



そんな大賑わいの会場で、六菓匠の皆さんを発見!
こちらも大盛況です。
上生菓子、焼き物の実演を間近で見せていただきましたが、本当に繊細なお仕事です。
手際
良く次々と生み出される芸術品(でも食べ物というところがまた良い!)に目が釘付けでした。




いつもは良く喋る楽しいおじちゃんたちですが、仕事中の表情は真剣そのもの。かっこいい!


夜の懇親会もよろしくお願いしますと一旦お別れし、川尻の町を散策しました。

もちろん六菓匠のお店もすべて訪問!




お土産だけでなく店内でも食べる私たち・・・



その中の一軒、六菓匠のリーダー北川さんのお店「天明堂」にはこんなものが!


ウイスキー樽・・・?


この樽は「川尻月間」のオープニングイベントとして行われている「和菓子とのふれあい工房」で、今年2月六菓匠がお披露目された工芸菓子です。
毎年、同イベントでは6人で一つの作品を作られており、今年はサントリー地域文化賞受賞にちなみ、サントリーのウイスキー「山崎」の樽を実寸大で再現してくださいました。
このことは地元の新聞でも大きく取り上げられ、話題になりました。


写真ではもちろん見ていましたが、実物との感動の対面!
樽の表面の木目は、粉糖と寒梅粉の生地にコーヒーを溶かしたブランデーを塗り、バーナーで焼いて風合いを出したそうです。木目も忠実に再現されており、どこからどう見ても樽そのもの!素朴さのなかにあたたかみもある作品でした。



"YAMAZAKI"の代わりに"KAWASHIRI"と刻まれています。素敵な作品をありがとうございました!




そして、時は経ち、夜。

中国人留学生たちと六菓匠の皆さんとの懇親会が行なわれました。お疲れのところ、快く引き受けてくださっただけではなく、なんと!サプライズで和菓子の実演をしてくださいました。


今回はその一部をお見せしちゃいます。
六菓匠名物のみかんです!!!



ころころ・・・    →    さっさっ・・・



(中略)



ぺりっ・・・

じゃーん!!!




なんと、中まで本物そっくりのみかんなんです。感動しますよね!
六菓匠は和菓子づくりを通し、食材本来の味や色、手作りの大切さを伝えようと、小中学校での和菓子の出張教室を積極的に行っていらっしゃいます。
その時の鉄板がこのみかんなのだそうです。
自分の手で一生懸命つくった思い出があるからか、川尻の子供たちにはこのみかんが大人気!小銭を握り締めて買いに行く子も多いのだとか。



もちろん中国人留学生たちも大興奮!大撮影会となりました。


みかん以外にも1時間近く交代で実演してくださいました!本当にお優しい。




また、この懇親会では実演だけでなく、和菓子をめぐる日本史、国際交流史から熊本のことまで、本当にたくさんのことをお話しくださいました。
開懐世利六菓匠の「開懐世利」は、古くから交易の拠点として栄えた川尻が中国の古書に「開懐世利」と書かれていたことから由来していることや、中国や韓国での実演について、食い入るように話を聞く留学生たち。


お一方お一方のエピソードが親しみやすく、おもしろく、しかも刺激的で、勉強になることばかり・・・。
大いに楽しく充実した時間となりました。



前列左から、石原さん、北川さん、立山さん、(文化財団)今井、片岡さん、岩本さん、中西さん。

後列中央はすでに和菓子職人としてご活躍中の六菓匠のホープ!片岡さんのご子息です。



日本文化の担い手たちとの交流は留学生たちにとっても貴重で忘れられない思い出となりました。
開懐世利六菓匠の皆さま、本当に素晴らしい一日をありがとうございました。



(二日目に続く・・・)


  

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投稿者(栗)

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