• <事務局通信>

2017年09月13日

「新しい地政学の時代における国際秩序を考える研究会」をウラジオストクで開催

サントリー文化財団では2015年より、北岡伸一氏(国際協力機構理事長)を代表に「新しい地政学の時代における国際秩序を考える研究会」を開催しています。

ウラジオストク国際空港にて

1989年の冷戦終結当時、これからは民主主義や人権、法による支配といった普遍的な原則によって世界の秩序が維持されると謳われました。しかし冷戦から30年近くが経過した今、このような価値観が揺らぎ、国家の力がものを言う、かつての「地政学の時代」に戻りつつあるような傾向も見られます。

「新しい地政学の時代」ともいえる現在、民主主義や人権といった価値観を柔軟に定義し直し、非西洋諸国も含めた多様な文明が共存できる国際秩序を考えたい、ということからこの研究会を行ってきています。

研究会の様子

今回は極東ロシアの拠点であり、地政学的にも重要な地であるウラジオストクを9月1日から3日かけて訪問しました。研究会では、北岡伸一氏と細谷雄一氏(慶應義塾大学教授)による基調報告と、池内恵氏(東京大学准教授)、熊谷奈緒子氏(国際大学准教授)、篠田英朗氏(東京外国語大学教授)、田所昌幸氏(慶應義塾大学教授)による討議を行ないました。今回、都合によりお越しいただけなかったメンバーの詫摩佳代氏(首都大学東京准教授)もSkypeで日本から参加。

academy

また、ロシアにおける東アジア研究の拠点である、ロシア科学アカデミー極東支部歴史考古学研究所で国際セミナー「新しい地政学の時代における日露関係(Russia and Japan in a Time of New Geopolitics)」を開催。セミナーでは篠田英明氏と歴史研究所所長であるヴィクトル・ラーリン氏による報告に続き、日露の参加者による議論を行いました。

ウラジオストク鉄道駅。ここからシベリア鉄道で多くの日本人が西洋に旅立ちました。

日本から「最も近いヨーロッパ」といわれ、かつてはシベリア鉄道の始発駅として活発な行き来があったにも関わらず、戦後は交流の機会が少なくなったウラジオストクで、現地の研究者と意見交換を行なう場を得たことは研究会にとっても貴重な経験となりました。

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