- 地域文化ナビ
2014年04月23日
- [北海道]
国際交流基金「地球市民賞」受賞! 昭和新山国際雪合戦
2007年度の「サントリー地域文化賞」を受賞された「昭和新山国際雪合戦」を開催されている「非営利特定活動法人雪合戦インターナショナル」が、2013年度の国際交流基金「地球市民賞」を受賞されました。
地域文化賞受賞者活動紹介
https://www.suntory.co.jp/sfnd/prize_cca/detail/2007h1.html
昭和新山国際雪合戦公式HP
http://www.yukigassen.jp/index2.html
昭和新山国際雪合戦実行委員長で雪合戦インターナショナル理事長の松本勉さん(右)
写真提供:国際交流基金
昭和新山国際雪合戦は、冬場、雪に閉ざされてすっかり活気を失ってしまう町をなんとかしたいと、住民有志が発案したもの。2年の準備期間をかけてルールを練りに練り、雪球製造器や直撃すると危険な雪球から身を守るためのヘルメットの開発などにも凝りに凝り、単なる子どもの遊びの雪合戦をスポーツ競技に変身させました。
敵に雪球を当てる快感、当てられた時の痛さと悔しさ。一度体験すると闘争心に火がつき、愛好者はどんどん増えていきました。
第1回の大会が開催されたのは1989年。現在では北海道から九州まで、各地で開かれた予選を勝ち抜いた150チームが、日本一の座を目指して熱闘を繰り広げる全国大会へと発展しています。
昭和新山の真下に設けられたセンターコートは決勝戦にのみ用いられる。
雪合戦大会の運営は、300人を超える住民ボランティアが支えています。
そして、壮瞥町の皆さんの夢は、雪合戦を冬季オリンピックの正式種目にすること!
そのために海外に雪合戦を普及する努力を地道に積み重ね、これまでに69カ国から602名の外国人選手が大会に参加しています。
ゲスト枠で昭和新山国際雪合戦に出場したアメリカチーム。結果は惨敗・・・。
写真提供:昭和新山国際雪合戦実行委員会
フィンランド、ノルウェー、スウェーデン、カナダ、アメリカ、オランダには連盟が結成され、これらの国々では〝YUKIGASSEN〟が国際語として通用、壮瞥町生れのルールで熱戦が繰り広げられています。
〝YUKIGASSEN〟は複数の球が同時に飛び交う、世界一ユニークな球技です。
さらに、2012年10月には国際雪合戦連合も結成され、壮瞥町に「国連」の事務局がおかれています。
人口3000人に満たない小さな町が、自分たちの「町の宝」である〝YUKIGASSEN〟を世界に広めようという熱い思い、地方から世界に向かって〝JAPAN COOL〟を発信し続けている快挙が、今回の「地球市民賞」のご受賞につながりました。
代表の松本さん(右)と統括の庵匡さん(「地球市民賞」授賞式パーティにて)
実は、「サントリー地域文化賞」と「地球市民賞」のW受賞をされている団体は、今回で13団体目になります。
文化を核にした、地方からの国際化が進展しているという心強い証だと思います。
サントリー文化財団では、受賞者の皆様の一層のご発展に役立てばと、他機関からの顕彰や助成を受けていただけるよう、積極的に応援し、推薦などを行っています。
名づけて、「他人の褌作戦」。
昭和新山国際雪合戦の皆様が、今回のご受賞を機に、雪合戦の海外普及にさらに邁進されますことを心からお祈りしております。