- 地域文化ナビ
2021年04月01日
- [中部]
「大鹿歌舞伎」に第42回サントリー地域文化賞を贈呈
2021年3月25日、長野県大鹿村役場にて「大鹿歌舞伎」に、第42回サントリー地域文化賞の贈呈を行いました。
大鹿歌舞伎は250年以上続く地芝居です。江戸時代に旅回りの一座により伝播したと言われており、江戸から大正期にかけて歌舞伎の上演が禁止されていた時代にも、各集落の神社で奉納歌舞伎として演じることで、取り締まりをかいくぐりながら受け継がれてきました。
高度成長期には多くの若者が村を離れましたが、「何かひとつ、誰にも負けないものがほしい、それは歌舞伎より他にない」と考えた太夫の片桐登さんが中心となり、1956年に「大鹿歌舞伎保存会」、1958年には「大鹿歌舞伎愛好会」を発足。これまで集落ごとで継承されてきた地芝居を村ぐるみで継承する体制が整い、今日まで村民の娯楽として親しまれています。
贈呈には「大鹿歌舞伎保存会」、「大鹿歌舞伎愛好会」の皆さんがお集まりくださりました。毎年、1000人以上のファンが県内外から訪れる定期公演(春・秋)は、新型コロナウイルスの影響で休止していましたが、今年の公演は無観客の形で再開を決定。保存会会長から「5月の公演はCATVやネットでの配信の形で行い、国の重要無形民俗文化財としての名に恥じぬよう、伝統文化を守る心意気を皆さんにご覧いただきたい」との力強いお言葉をいただきました。
「大鹿歌舞伎」定期公演の配信は2021年5月3日(月・祝)予定です。
20~90代までの幅広い世代が活躍する伝統ある地芝居をぜひご自宅からお楽しみください!
*「大鹿歌舞伎」の活動紹介はこちら