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2014年10月16日
- [関東]
第36回サントリー地域文化賞贈呈式・記念パーティー開催
9月26日(金)、ANAインターコンチネンタルホテル東京にて第36回サントリー地域文化賞贈呈式・記念パーティーを開催し、各界から約400名の方にお越しいただきました。
鳥井理事長(写真中央)、山崎特別顧問(写真中央左)と受賞者の皆さん
今年度の受賞者は以下の5団体です。
◆「布橋灌頂会実行委員会」(富山県立山町)
130年余り途絶えていた女人救済の儀式を現代的に復元
◆「峠の国盗り綱引き合戦」(静岡県浜松市、長野県飯田市)
県境で接する二つのまちが、境界線を賭けて綱引き合戦を展開
◆「美保神社大祭奉賛会」(島根県松江市)
厳しい精進を守りながら、「国譲り神話」を再現する祭礼を継承
◆「八女福島 住まう文化のまちづくり」(福岡県八女市)
独自のファンドシステムで町家を保存・再生し、暮らしの中で活用
◆「開懐世利六菓匠」(熊本県熊本市)
和菓子職人たちが手をとりあい、職人の町、和菓子の町をアピール
※受賞者の皆さんの活動を動画にて紹介しています(各2分程度)。上記リンクよりぜひご覧下さい!
贈呈式は正賞の楯の贈呈から始まります。
この楯はサントリーのウイスキー樽に使用したホワイト・オークからつくられたもの。
皆さん、笑顔がとっても印象的。
静岡・長野両軍が肩を組み、「とったどー!」
理事長からは、「日本最大の問題は東京一極集中たど個人的には思っている。地域と地域が結び合って一本の線で繋がることが重要」との激励がありました。
熱く語る鳥井信吾理事長
続いて、受賞者の皆さんからのスピーチ。それぞれの思いの丈をそれぞれの形で表現してくださいました。
先日3年に1度の「布橋灌頂会」を終えたばかりの佐伯さんは「皆さんの協力のおかげ。これからも癒しの文化を守り続けていきたい」と力強い決意表明。 (富山)
静岡軍代表の山本さんは「これからも両県は一本の綱で絆を分かち合い、助け合っていきたい」と両県の交流について熱く語られました。(静岡)
「領土拡張に明け暮れた我ら平成のかぶき者たちを平成の歴史の1ページに・・・」とユーモアたっぷりな長野軍 山崎さんの挨拶。巻紙の中からは角ハイが!(長野)
神事を守り続けてきた木村さんは「この伝統を私たちの世代で絶やすわけにはいかない」と将来への継承を誓われました。(島根)
八女から全国へ町並み保存活動を発信している北島さんは「これから踏み堪えて地域社会でどうしていくかという一つのキーワードに、この八女の受賞がなっていけば」と強い意気込みを語ってくださいました。(福岡)
「六菓匠は6人で一つの仲間です」とサプライズでメンバーを舞台上に呼び寄せる北川さん。お揃いの作務衣がお似合いです。「これからも力を合わせて地域を盛り上げていきたい」と明るく話されました。(熊本)
私も会場の隅で聞いていましたが、皆さんの言葉の節々から伝わる地元への愛と活動への強い気持ちに、
とても胸が熱くなりました。
そして、特別顧問の山崎先生からの乾杯挨拶でパーティーの幕開け!
手には小島多恵子著『ふるさとをつくる』が! 絶賛発売中です。
「乾杯!」
ご来場の皆さまにはサントリーのお酒と各地のご当地料理をお召し上がりいただきました。
皆さん、お酒を片手に話すこと話すこと。地域間交流もしていただき、パーティー終了後、「本当に楽しかった!」や「他の地域のことを知れて有意義な時間だった!」とお声掛けいただきました。
また、今年はスペシャル企画として「開懐世利六菓匠」の皆さんに和菓子づくりを実演いただきました。彼らの手にかかると、練りきりがあっという間に動物に変身!職人技に皆さん目が釘付けでした。
あまりの手際のよさに、「おぉー!」と皆さん。
また、素敵なキャラクターの和菓子も展示くださり、「こんな和菓子初めて見た!」と驚かれる方も。
流行の妖怪ウォッチまで!アンパンマンの中はちゃんと餡子です。
開懐世利六菓匠の皆さんが常々大事にしておられる『和菓子をもう一度みんなの身近なものに』という想いが存分に伝わってくる実演でした。
そして、パーティーも終盤に差し掛かったところで、突如暗くなる会場!
入り口にスポットライトが当たり、大きな太鼓の音が鳴り響きます。
その迫力に会場の視線が一斉に集まります。
入場してきたのは、2002年サントリー地域文化賞受賞者「スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド」から『トゥーマラッカ』の皆さん!
受賞者の皆さんをお祝いしに富山県から来てくださいました。
勢いのあるブラジル北東部の打楽器音楽とトゥーマラッカの皆さんの陽気なダンスに会場の皆さんも大盛り上がり!一気にパーティー会場が華々しくなりました。
とっても明るいトゥーマラッカの皆さん!衣装も素敵です。
そして、賑やかな雰囲気を残し、パーティーは終了。
今年も受賞者の皆さん、そしてご来場の方々のパワーに満ちた贈呈式・記念パーティーとなりました。
今年度は初めて県をまたいだ活動が受賞するなど、日本各地には本当に数多くのユニークな活動があります。サントリー地域文化賞ではこれからも、地域を、日本を元気づける活動を応援していきたいと思っています。
◆地域文化に関する書籍を2冊刊行しました。
『ふるさとをつくる』スペシャルインタビュー(山崎正和氏)はこちら
『「地元」の文化力』刊行記念エッセイ(苅谷剛彦氏)はこちら