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2015年03月19日

  • [北海道]

雪上の熱い戦い 「昭和新山国際雪合戦」

2015年2月28日(土)と3月1日(日)の2日間、北海道壮瞥町で

繰り広げられた第28回昭和新山国際雪合戦を観戦しました。

昭和新山の麓で繰り広げられる雪合戦の国際大会!

 

サントリー地域文化賞受賞者プロフィール「昭和新山国際雪合戦」

https://www.suntory.co.jp/sfnd/prize_cca/detail/2007h1.html

昭和新山国際雪合戦公式HP

http://www.yukigassen.jp/index2.html


当日は快晴!

気温も高く、北海道南西部のこのあたり、

町にはほとんど雪が残っていませんでした。

雪合戦会場には地元の建設会社の方々の協力で、

大量の雪が運び込まれていたのですが、

実行委員会の方々はたいへんご苦労されたことと思います。


さて、1日目は予選大会です。

全国の地区予選を勝ちぬいてきた約150のチームが、

2日目に行われる決勝トーナメント出場権をかけて戦います。

戦いは、まず、雪球つくりから始まります。

中央にあるのが、雪合戦実行委員会が開発した雪球製造器!

壮瞥町が世界に誇る、「世紀の発明」と実行委員会HPには紹介されています。


たこ焼き器に似た鉄の器具に雪を入れて、

上から同じような器具を押し付けて固めると、

同じ大きさの雪球が一度に45個作れます。


けっこう硬くて大きくて、流れ球でもあたるとかなり痛いです。

これが顔面を直撃したらたまったものではありません。

また、雪合戦が行われるのは雪上のコート。

夜間に凍結したり、逆に暖かすぎると溶けてぬかるみ、

すべって転んで頭を強打する危険もあります。

なので、選手は全員、フェイスガードつきのヘルメットを着用します。

このヘルメットも大手スポーツメーカーの協力で独自に開発したもの。

人口4000人にも満たない小さな町・壮瞥町の皆さんが、

「町の宝」である雪合戦に賭ける熱意は半端ではないのです。


そしてゼッケンは、雪球があたってアウトになった人に対して、

審判団が退場を指示する際に使われます。

「2番、アウトッ!」という具合に。


手前の二人はアウトになった人たちです。

コートの外で試合の経過を見守っています。



ゼッケンには、Showa-Shinzan INTERNATIONAL YUKIGASSEN
の文字が!

今や、雪合戦は世界にも広がり、海外でもYUKIGASSENの名称で親しまれているのです。


昨2014年4月24日のこのブログでも紹介していますが、

なんと壮瞥町の皆さんは、自分たちが生み育てたスポーツ雪合戦が、

冬季オリンピックの正式種目に取り入れられることを夢見て、

世界への普及活動を行っているのです。


実は、さっきの後ろ姿の人たち、雪合戦の国際連盟に加盟している

カナダで行われた予選大会を勝ち抜いた「チームカナダ」の選手たち。


日本人よりもずっと体が大きく、的になりやすいという不利を乗り越え、

昨年、外国人勢として初めての予選通過を果たし、

2年連続で、今年も決勝トーナメントに駒を進めました。


1日目は、午後3時過ぎに予選大会終了。

その後は歓迎レセプション、恒例の野外大ジンギスカン・パーティです。


大きな鉄板を炭火で熱し、豪快に野菜とラム肉をぶちまけて、

食べます。

1日目で敗退した人も、明日の決勝トーナメントに残った人も関係なく和気藹々。

私たちがご一緒したのは2012年に優勝したこともある強豪「ASSC」の皆さん。

もちろん勝ち残り組です。

私たちが選手ではなくて、わざわざ大阪から、

雪合戦を観るためだけにやってきたと言うと、ひどく驚かれてしまいました。




その日の夜は壮瞥町内の温泉宿で、芯まで冷えたからだをゆっくり温め、

いよいよ2日目の決勝トーナメントが始まりました。


さすがに昨日に比べて各チームのレベルが格段に高いことは、

雪合戦をあまり知らない私たちにも分ります。

なにしろ前日ずっと雪合戦を観ていたのですから。

2日めも朝からお目当てのチームを追いかけて試合を観戦。

でも、この雪合戦観戦の面白さはなかなか写真や文章でお伝えできません。


なにしろ、雪合戦は一時に複数の玉が飛び交う、

おそらく世界で唯一つの球技です。


誰が投げた球が誰に当たったのか、なかなか分らない。

球があたっても微妙にセーフの時もあり、判定が非常に難しいのです。


そこで、上の写真のような赤いヤッケに緑のヘルメットの審判団が組織され、

真剣にジャッジします。

中央の野球帽の人は、コートの外にいる審判委員長。

彼らは1級から3級までの審判ライセンスを取得した人たちですが、

全員、ボランティアで審判を勤めているのです。

ゲームは1試合3分間、3セットマッチ。

使う雪球は各チーム、1セット90個まで。


より多く相手チームの選手に雪球をぶつけたほうが勝ち。

相手コートにあるフラッグを奪取しても勝ち。


3セットで勝負が付かなかった場合、サッカーで言うところのPK戦、

ヴィクトリー・スロー戦(VT戦)が行われます。

両チーム交互に雪球を投げ、発砲スチロール製の雪ダルマに

命中させた数が多いほうが勝ち。


最終的な大会結果は、一般の部もレディースの部も、

昨年度優勝チーム「でぃくさんズ神出」と「MISKY。」が二連覇。



はるばるやってきた「チームカナダ」はトーナメント初戦で敗退。

前日のパーティでご一緒した「ASSC」は見事3位に食い込みました。


2日間にわたる雪上の熱い戦いを観戦し終えた
私たちは札幌で一泊。

夜はもちろん美味しいお寿司をお腹いっぱい食べたのでした。

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投稿者(島)

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