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2018年12月20日

  • [四国]

留学生たちと訪ねた伊予路②

2018年12月8日(土)、「サントリーフェローシップ地域文化研修旅行」

の2日目。高畠華宵大正ロマン館を訪ねたあと、お遍路体験を行いました。

高畠華宵大正ロマン館でサントリー地域文化賞受賞者の皆さんと記念撮影


大正から昭和初期にかけて一世を風靡した挿絵画家高畠華宵の

作品を展示する「高畠華宵大正ロマン館」。

華宵の実家の土蔵の中から、未発表の肉筆作品や手紙・写真等の遺品を

発見した華宵の兄、亀太郎氏の孫嫁にあたる高畠澄江氏が、

私費を投じて開設した美術館です。


到着してすぐに、喫茶コーナーで美味しいコーヒーをいただきながら

レクチャー・タイム。


まずは館長の娘さんで主任学芸員の高畠麻子さんから、

華宵の人と作品についてお話しを伺いました。


続いて、今年、サントリー地域文化賞を受賞されたばかりの

へんろみち保存協力会」事務局長の田中伸二さんから、

四国の、いえ、日本の文化遺産である遍路道を

保全・修復する同会の活動についてお話しを伺いました。

その後、同会のメンバーでベテランの先達さん(歩き遍路の指導者)である

木下昭三さんにお遍路についての詳しいご説明をいただきました。

先達の木下さん(左)とへんろみち保存協力会の田中さん。


レクチャー終了後は、鑑賞タイム。

思い思いに作品を観る人や

学芸員の高畠さんに質問する人。

内子とは一味違った、モダンでハイカラな日本の文化に接したのでした。


午後からは、うって変わったディープな宗教世界。

空海が修行した四国八十八ヵ所を巡拝するお遍路さん。

定着したのは17世紀後半のことだと言われています。

私たちが巡拝したのは、第46番札所の浄瑠璃寺と第47番札所の八坂寺。


先達の木下さんのご指導のもと、正しい順序、正しい作法で巡拝を行い、

最初に鐘をつきます。


蝋燭とお線香を供えるのにも正しいお作法があるのです!



ご本尊によって違う真言も唱えたのでした。

とても難しかったです。


参拝を終えた後は身も心も清清しくなったような気がしました。


日本にいる間に、ぜひ本格的なお遍路をしたいというフェローもいて、

たった二寺だけを巡るナンチャッテお遍路でしたが、

他ではゼッタイに得ることのできない貴重な体験と知識を得られました。

当日は気温10度以下の厳しい寒さ。

薄い木綿の白衣(びゃくえ)姿の木下さん、

お寒い中、本当にありがとうございました!

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投稿者(島)

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