- 事務局通信
2020年03月27日
- [九州・沖縄]
留学生と訪れた熊本県山都町
サントリー文化財団が研究助成をする外国人若手研究者(サントリーフェロー)の皆さんが、サントリー地域文化賞受賞者を訪問し、多様な日本の地域文化を学ぶ「サントリー地域文化研修旅行」を2020年1月12日(日)、13日(月)に開催しました。
旅行二日目となる13日は、熊本県山都町の「清和文楽館」を訪れました。山都町は熊本県内で唯一文楽が残る地として知られています。施設内には文楽用の劇場と資料館があり、実際に文楽を鑑賞した後、清和文楽についての資料を見ることができます。
2001年には「清和文楽人形芝居保存会」がサントリー地域文化賞を受賞されています。
この日は「三番叟」、「日高川入相花王」の二つの演目を鑑賞しました。
「三番叟」
「日高川入相花王―渡し場の段―」
美しいお姫様の顔が一瞬で鬼の形相に!
上演後には、演者さんによる人形操作の解説をお聞きしました。
3人で一体の人形を操ります。
人形の操作にチャレンジ!
熟練の演者さんはスムーズに人形を動かしていましたが、試してみると意外と難しい......
鑑賞後には、円形の外観が特徴的な資料館を見学しました。
内部の天井(右)。複雑に組まれた梁が美しく、建物も見どころの一つです。
清和文楽館学芸員の東美香さんによると、2016年の熊本地震の際には、建物には大きな被害はなかったものの、来館者が激減したそうです。
そのような状況の中でも、地域外への出張公演を行い発信を続けたといいます。
顔が早変わりする人形に、皆さん興味津々。
カラクリを見破ろうと真剣です。
見学後は清和文楽館のすぐ隣にある「清和物産館」で昼食。
地元の旬の食材がたっぷり使われたお料理をいただきました。
お野菜とお団子が入った汁もので暖まります。
旅の最後に訪れたのは、熊本県上益城郡に位置する「サントリー九州熊本工場」。
「ザ・プレミアム・モルツ」や「阿蘇の天然水」を製造しています。
ビールの製造工程を見学した後は、お楽しみの試飲タイム!
お酒を楽しみながら、旅の思い出話に花が咲きました。
2日間という短い時間でしたが、文化を伝え、楽しむ方々のお話を間近で伺うことのできる、大変有意義な旅行となりました。
暖かく迎え入れて下さった高千穂町・清和文楽館の皆さま、ありがとうございました。