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2021年03月10日
- [中部]
「美濃歌舞伎博物館 相生座」に第42回サントリー地域文化賞を贈呈
2021年3月3日、岐阜県瑞浪市のミュージアム中仙道において、「美濃歌舞伎博物館 相生座」に対し、第42回サントリー地域文化賞の贈呈を行いました。
今年度は新型コロナウイルスの影響のため、例年、東京で開催していた贈呈式は行わず、それぞれの受賞地で正賞である楯を贈呈しています。
「美濃歌舞伎博物館 相生座」は、瑞浪市のゴルフ場敷地内にあるユニークな芝居小屋です。
現在館長を務める小栗幸江氏は、ゴルフ場を経営していた父、故・小栗克介氏とともに、地元の業者から地歌舞伎の衣装や鬘などを譲り受け、1972年「美濃歌舞伎保存会」を発足させました。つづいて1976年には、県内の2つの芝居小屋を移築・復元して保存会の活動の拠点となる「美濃歌舞伎博物館 相生座」が誕生しました。ここで、歌舞伎の技術や衣装などを保存継承し、さらに他の団体にも貸し出して公演を支えるなど、美濃の地歌舞伎振興に大きく貢献しています。
贈呈に際して小栗氏は、「私たちが残そうとしているのは、亡くなった父が言っていた、『ふるさとに残っている芸能を無くしてしまうのは、先祖に対して申し訳ない。受け継いできたものを、もう一度大事にしよう』という想い。これからも相生座を存続させ、岐阜県の地歌舞伎を末永く愛していただくために、微力ながら力を尽くしていきたい。コロナ禍の中、励みになる賞をいただき、ここまでやってきて良かった」と語りました。
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