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2021年03月24日
- [中国]
「ひろしま安芸高田 神楽の里づくり」に第42回サントリー地域文化賞贈呈
2021年3月12日、広島県安芸高田市役所において、「ひろしま安芸高田 神楽の里づくり」に第42回サントリー地域文化賞の贈呈を行いました。
神楽が盛んな広島県では現在300余りの神楽団が活動しており、なかでも芸北地方にはそのうち150団体ほどが集中しています。「新舞」と呼ばれる芸北の神楽は、テンポが早く、豪華な衣装とスモークや早変わりを取り入れたエンターテイメント性の高さが特徴です。「新舞」は、戦後、GHQの指令で神道色の強い神楽が禁止されたのきっかけに、当時美土里町(現・安芸高田市)に在住していた佐々木順三氏が宗教色を排した新作神楽を次々に創作したことで誕生し、現在にいたる広島県内外での神楽人気を呼び起こす原動力となっています。安芸高田市は「新舞」発祥の地として、地域をあげて神楽振興を行い、その魅力を国内外に発信し続けています。
贈呈の場には、安芸高田神楽協議会会長の塚本近氏、顧問の久保良雄氏に加え、安芸高田市長の石丸伸二氏と副市長の米村公男氏も駆けつけてくださいました。
贈呈に際し、塚本氏からは、「これまで芸北地方の各地域で夫々の神楽を大切に育ててくれた先人たちのお陰で、今回サントリー地域文化賞を受賞できたと思っています。また、広島・島根両県の大会で優秀な成績をあげた神楽団を選抜して伝統的な旧舞と新舞の2部門で頂点を競う "神楽グランプリ"や、市内22の神楽団が順番行う神楽公演など直近の神楽振興への取り組みも評価いただき、感謝申し上げます。今回の受賞を励みに、今後も地域文化の伝承のために各神楽団を発展させていくことを安芸高田神楽協議会の会長として誓います。」という力強いお言葉をいただきました。
安芸高田市には、2000人収容できる全国唯一の神楽施設「神楽ドーム」、温泉と飲食・宿泊施設、座席数135席の「かむくら座」を備えた「神楽門前湯治村」があります。
皆さん、コロナが落ち着きましたら、ぜひ行ってみてはいかがでしょうか。